01 | 海外校体験プログラム | |
01 | 海外校体験プログラム | |
在 籍:埼玉の市立中学の中学2年生(男子)Kくん
不 登 校:中学1年の5月から
ご相談時の状況:名門中学受験を目指すも第一志望校は不合格、滑り止めの中高一貫校に通っていた
初回 の 面談:世田谷プレイスにてお母さまとの面談
留 学 国:ニュージーランド
留 学 期 間:2週間
「燃え尽きちゃったのかも知れません…」とおっしゃるお母さま。中学受験をするために、小学4年生から塾通いの日々を送り土日は6時間も塾で勉強をする毎日だったそうです。「気付かないうちにプレッシャーをかけてしまっていたのかも知れません」と第一志望校に不合格になった時は、お母さまの落胆は誰よりも大きかったかも知れないとも言います。
滑り止めの学校に通うも、しっくりきていないことで学校を敬遠するようになってきたそうです。その後、その中高一貫校も退学し、地元の公立中学に移りましたが、学校には依然として通おうとはしないそうです。それでも、地元の中学校では「不登校の子どもたちが通うクラス」が設けられていたことで、遊び半分で行ってみたところ、想像以上の生徒数に驚いたと言います。そのクラスに、お昼の時間だけ行くようになり給食を食べて帰ってくるという学校生活を今は送っているというお話でした。元々は勉強もできるお子さまであることはお話の中から分かりましたが、Kくんが海外留学に興味を示すかは分からないとお母さまはおっしゃっていました。 後日、お母さまとKくんでカウンセリングルームにお越しになり、Kくんに海外の学校のお話をしました。日本の受験のような仕組みは海外にはないこと、だから中学校3年間、高校3年間を受験に悩まされることなく、伸び伸びと学校生活を送っているんだよ、というお話には大変興味深く聞いてくれました。 「そんな学校が海外にあるならば、一度見てみたい」というKくん。その言葉にお母さまは大変喜ばれました。
個別カリキュラムを作り、定期的なカウンセリングと目標をしっかりと見せてあげることで、取り組む姿勢は日々の生活にも変化があったとお母さまは言います。2週間の海外校体験プログラムが終了し、帰国報告会にカウンセリングルームに来てくれたKくんが言ってくれたことが今でも心に残っています。「ニュージーランドの学校で数学の授業があったんですが、英語は何言っているかは分からなかったんだけど、数学で計算問題が黒板に書き出されたときには、思い切って手を挙げて黒板で答えを書いたんですよ。そしたら、先生がものすごく驚いて、クラスのみんなは立ち上がって拍手してれたんです。」と。「先生は『キミのここが凄いね!ここをどんどん伸ばそう!』というようなことを言ってくれました。日本の学校では「できないところを克服しろ」と言われ続けて勉強も学校も嫌になったけれど、ニュージーランドの生徒たちが羨ましい」と。
日本の教育の良さもある反面、置き去りにしてしまっている部分もあると感じました。Kくんの言葉には、私たちターニングポイントが伝えていかなければならないことがぎっしりと詰まっていました。(写真はホストファミリーと一緒に川に遊びに行ったときのものです)