先ごろ、文科省は昨年度の「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題」の速報値を発表をしました。
また、それよりも先に、不登校に対する考え方が文科省から発信されています。この問題はとても大きな社会問題として位置づけられているわけです。しかし、まだまだ社会や教育の現場では戸惑いや偏見が後を絶たないのが現実です。
とかく、お子さまが学校に行くことが出来なくなってしまった時、保護者のみなさまは「しつけが悪かったのか」「なんでうちの子が」と自らを責めてしまいます。その気持ちも分かります。でも、状況を良く伺ってみると、体調の変化が起きやすいこの年頃のお子さまだけに、見つけづらい「特性」があるようです。 「明日はちゃんと学校に行く」と約束したものの、朝になってみれば起きることができない。 ちょっと前なら「なまけ病」として一蹴されていたかも知れません。 しかし、今は「起立性機能障害」という、自律神経の不調が要因の「特性」の可能性があることが分かってきました。体を活性化させて血圧を上げる「交感神経」と体を休めて血圧を下げる「副交感神経」のバランスが崩れ、起き上がった際、体や脳への血流が少なくなり、頭痛や立ちくらみ、全身の倦怠(けんたい)感といった症状が出るようです。(お子さまに心当たりのある方は専門医の受診をお勧めいたします)
また、これらを複合的に併存する症状を抱える方もいらっしゃいます。そして、その診断基準には当てはまらず、「グレーゾーン」の方もいます。 「合理的配慮」・・・2016年4月に施行された障害者差別解消法により、障がいのある方とその周りにいる方々がどのように向き合っていくかを考えていく流れができました。このこと自体はとても素晴らしいものであると思っております。そこで、留学を提案する私たちはどのように向き合っていくべきかを考え続けています。 歩行しづらい場所をバリアフリーに、読み書きが苦手な方にはパソコンやタブレットを使っての授業を、聴覚過敏の方には、ノイズキャンセラーのイヤホンを付けての授業など、まだまだ不十分なところもあるかも知れませんが、一歩ずつでも前に進んでいるように見受けられます。 何も伺わずに「誰でも留学が出来ます」と言うつもりはありません。 ただ、その方の状況や配慮の必要なところなどを伺いその方に合った留学の提案は出来ると信じています。 特に、まだ人生始まったばかりの10代のお子さまには、あきらめて欲しくないです。夢や希望に満ち溢れた人生であることを知って欲しいし、感じて欲しいと思っています。だから、「世界を見るチャンス」や「世界で挑戦する切符」は必ずあると信じて、この気持ちを理解して下さる、世界中の学校や、世界中の理解を示して下さる方々と会って、受入して下さる学校を探し続けています。
空港でのチェックイン、飛行機内のサポート、現地空港でのサポート、空港から滞在先までの移動、滞在先の環境、受け入れ先の学校・・・思いつくところを配慮したサポートはきっと用意はできるはず、しかし、それが本当にお客様のご希望に沿った留学であるかを確認しなければならないと思っております。 また、出発前にやらなければならないことがあることも事実です。学校に行けずに悩んでいるお子さまに対して「行けば何とかなる」という送り出しはできません。そのお子さまの状況を伺いながら、無理なくそして確実に成果の出る留学を提案して参ります。そのためには、出発前のサポートに力を入れています。
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バックグラウンドがどうであれ、みんな一人ひとり考え方も感じ方も違います。それが個性でありそれを認めることから始めなければならないと思っています。 だから、「留学」に対する思いも違って当然です。ある人は、不安だからフルサポートが絶対に必要、ある人は、出来なかったことを少しでもできるようになりたいから、ここまでのサポートは欲しいが、それ以外は見守ってもらえればいい、などあるかもしれません。どのような挑戦をしてどう変化し、そしてそれをどう自分自身の自信につなげていくか、一緒に考えていきたいと思います。