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休校の今、皆さんに伝えたいこと イタリアの校長先生

2020年03月15日

朝から晩まで、新型コロナウィルスの話が、テレビやラジオ、ニュース、バラエティ番組に至るまで持ちきりになり、スポーツ界も開催延期や中止が相次ぎ、この先いったいどうなるのだろうと不安に思っている方も多いかと思います。

そんな中でも、イタリアの高校の校長先生が生徒に向けた手紙が話題になっています。一部を抜粋してご紹介します。

 

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親愛なる生徒の皆さん。
私たちの高校は、私たちのリズムと慣習に則って市民の秩序を学ぶ場所です。
私は専門家ではないので、この強制的な休校という当局の判断を評価することはできません。
ですからこの判断を尊重し、その指示を子細に観察しようと思います。
そして皆さんにはこう伝えたい。

冷静さを保ち、集団のパニックに巻き込まれないこと。
そして予防策を講じつつ、いつもの生活を続けて下さい。
せっかくの休みですから、散歩したり、良質な本を読んでください。
体調に問題がないなら、家に閉じこもる理由はありません。
スーパーや薬局に駆けつける必要もないのです。
マスクは体調が悪い人たちに必要なものです。

世界のあちこちにあっという間に広がっているこの感染の速度は、
われわれの時代の必然的な結果です。
ウイルスを食い止める壁の不存在は、今も昔も同じ。
ただその速度が以前は少し遅かっただけなのです。
この手の危機に打ち勝つ際の最大のリスクについては、
マンゾーニやボッカッチョ(ルネッサンス期の詩人)が教えてくれています。
それは社会生活や人間関係の荒廃、市民生活における蛮行です。
見えない敵に脅かされた時、人はその敵があちこちに潜んでいるかのように感じてしまい、
自分と同じような人々も脅威だと、潜在的な敵だと思い込んでしまう、それこそが危険なのです。

16世紀や17世紀の時と比べて、私たちには進歩した現代医学があり、
それはさらなる進歩を続けており、信頼性もある。
合理的な思考で私たちが持つ貴重な財産である人間性と社会とを守っていきましょう。

では近いうちに、学校でみなさんを待っています。

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この抑圧された環境の中でも、一人ひとりが考えて行動することで、今までの日常では出来なかったことが出来る”時間”となったりするのかも知れません。この騒ぎはずっとは続きません。このウィルスとも良い意味で共存する社会への緩やかに変化していくと思います。その時、足を止めて、思考を止めたままで良いわけではありません。

歩みを止めず、ゆっくりゆっくりと前を向いていきましょう。

応援しています。

 

 

 

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